木材検査(2)
木材検査では田村さんが、寸法、色目、樹齢、年輪、割れなどのチェックを行ないます。無垢の木材は集成材と違い一つ一つが違うので、その点品質管理が大変です。かなり年輪の積んでいるものから荒いものまであり、同じ所の産でもこれほど違うのだとビックリしました。
確かに品質はばらばらですが乾燥については規格があります。木材の乾燥具合は、JASの規定によって決められており、含水率が概ね20%(重量)以下であれば良いとのことでした。含水率は木材の収縮だけでなく、圧縮強度にも大きく影響を及ぼします。きちんとチェックする必要があります。乾燥には自然乾燥と人工乾燥がありますが、Hファミリーでは人工乾燥の材を用います。人工乾燥すると杉の赤身がローストされたように茶色なってしまうなど残念な点もありますが、確実に20%以上に乾燥できるので良しとしましょう!。
注) 木材の規格は工業製品ではないので「JIS」ではなく「JAS(日本農林規格)」で決められています。
中野建業さんでは購入した木材を一度作業所に搬入し、使う場所により木材を選別しています。これにより節の少ないものや綺麗な面を化粧部分に使うようにするなど、一手間かけています。この一手間が最終的な家の質感に影響を及ぼすことになります。
この木材検査の後に富岡のプレカット工場に送られ、刻みが行なわれます。プレカットと手刻みのどちらかは、田村さんの設計では最初の最初に決めることになります。それによって大きく設計が変るよううなので、田村さんと家づくりをする方は、刻みと屋根材ははじめから決めておくことをお勧めします。(ただし、これがイメージが無いうちになかなか決められない。予算の関係もあるのでなおさらです。Hファミリーも最初は大変戸惑いました。)
木材検査では社長さんや木材加工の方と色々な木材の話が伺えました。特に木取り(原木丸太から建築材を挽く場合には、どの位置でどのような部材を取るかを決めること)た木目の方向に関する話しなどは大変参考になりました。
検査の結果一本は交換となりました(写真)。
今回の木材検査で自分たちの家の木材を直接自分の目で見ることで、この木がここの柱になるのか…などとイメージが湧きました。
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