映画「ツイノスミカ」
母の家の解体があったとき、「ツイノスミカ」というドキュメンタリー映画の上映が桐生でありました。ちょうどタイムリーだったので家族全員で見に行きました。監督の山本起也さんも上映後にお見えになり、しばらく歓談が行なわれました。監督によるとひとりで住んでいた祖母の家を取り壊す話を聞いて、ふと撮ってみようと思いついた映画だそうです。
内容はドキュメンタリー映画ですので淡々と進んでいきます。長男夫婦と同居するため長年住み慣れた家が取り壊されるのですが、おマツばあちゃんは子供たちの学帽や自分の洋裁に使った型紙が捨てられない。家の中はおばあさんの思い出の品でいっぱいです。息子が「これは?」と尋ねるたびに、「それを捨てられちゃ困る。死んでも捨てられない。」というおばあちゃんの返事がとても笑えました。そして母の家の解体でもまったく同じ会話をしていた自分とダブらせながら・・・。
そんな他愛もない親子の会話の映画です。素敵な音楽とともに自然豊かな山里や静岡の街のなかでおばあちゃんの生きた90年の歴史が淡々とつぶやかれます。年を取るということは、思い出の中に生きることです。90才とは思えない身軽な動きで、一緒に片付けをするおばあさんがとても可愛いく、とても心安らぐ映画でした。
土地を購入して空き家を見せてもらいましたが、この家は自分が住んだわけでもないのに、自分達の家族や昔住んだ家など、懐かしいものに再会した気持ちになりました。家とはそんな普遍的なものがあるのではないでしょうか!
この映画はスペイン国際ドキュメンタリー映画祭で「最優秀監督賞」を受賞しています。もちろんドキュメンタリー映画ですので子供達にはちょっときつかったようです。でも、ばあちゃんの家の解体は子供にとって色々な記憶として残ることは間違いないと思います。
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